閉所恐怖症 その後3

オリーブ

2007年05月26日 11:25

閉所恐怖症 その後2の続き・・・

晴れ渡るお日様の下、護国神社の緑の中を散歩し、ついでに、お参りまでして来て、駅まで戻った。


帰り道の電車は、どうだろう?
でも、心配無用だった。

行きよりも、リラックスして、周りの広告を見る余裕が、生まれたようだ。
「よく、やったよね。すごいね。」自分から口に出てしまうほど、とても、喜んでいる。

そして、驚くことに、彼女はあんなに嫌だった、ドアの音に、耳を済ませていた。
「あれ?閉まる時、ドアって、ガッタン!っいう・・・」

「そうだね、私も聞いていたが、プシューって音じゃない、何の音だろう?
電車が止まる時の音?発車する時??」

二人で耳を済ませてしばらくいると、次の駅で、何の音か判明した。

ドアが開く音だった。
ドアが開くときの、エアーの音だ。

ここでも、人間の記憶の塗り替え、思い違いが現れる。
もちろん、こんなことは、誰しも日常茶飯事。

閉じ込められる恐怖が、音として、記憶に焼きついたが、実は、開いた時の解放(開放)の音だったのだ。

そして、短い旅は終わり、お祝いにランチをご馳走した。
終始、彼女は、「私ってすごい!よく、やったよ!」
と、自分で、自分を褒めている。
もちろん、私も、褒めっぱなしだ。

これも、第1回のとき、親に褒められた記憶が無い(これも記憶の行き違いもありえるが)
との、ことだったので、自分をもっと褒める習慣をつけようと、アドバイスしていた。

彼女は大いに、自分のやったことに満足感と達成感、そして、評価を下して、満ち足りている。
 
「次は、西に住んでいる姉のところに、新幹線で行けるかも・・・やってみるね」
「そしたら、また連絡ちょうだい。」

と、言って別れた。


しかし、私には、一抹の寂しさが・・・

(私にも、「すごい~!」って言ってもらいたかったな・・・)
(苦笑)